5つの段階でステップアップするコミュニケーション能力

コミュニケーションは、社会生活を送る上で必要不可欠な要素です。
小さい単位では親子・兄弟・友だち・夫婦の間で、大きくなると学校や会社という単位になり、人によっては世間全般がその単位となることがあります。
コミュニケーションは人と人との間の理解が必須と考えられていましたが、今日ではそれだけでは不十分であり、最低限でも利害を共有する人々との間に良好な形で成り立たせる必要があります。
ここでは学級内や会社における部署といったレベルの範囲で考えてみます。

第一段階は「発信と受け止め」です。
まず誰かが何らかの意思表明をします。
そして残りのメンバーがそれを聴き取ることから始まります。
これは初歩的なコミュニケーションであり、意見を正確に伝える、それを正確に理解する、というスキルが必要ですが、これは最初にして意外にも実は最終段階でもあります。

第二段階は「共感」です。
発信者は相手の共感を得られるように、内容と背景の説明、グループ全体に重要なテーマであることを説明するスキルが必要になってきます。
感情のレベルで人を納得させることができれば、そのテーマが共有されるのは容易になります。

第三段階は「反応」です。
発信者に対し、受け止める側がそれを理解した・賛成するというメッセージを、あるいは逆に理解できない・反対である、というメッセージを表明します。
これによって最初のテーマが何らかの形で動き出すことになります。

第四段階は「展開」です。
発信された内容に幅と厚みを持たせるため、メンバーはテーマを展開して発信者が気づかなかった側面にも光があたってゆきます。
発信された内容が否定された場合でも、ではなにをどうするのが良いかという議論に繋がっていきます。

第五は「発展」です。
これは音楽における「主題と変奏」に似て、最初に提示された意思表明を次の次元にもたらすよう展開した上で発展させるスキルです。
そしてこのような道筋を最初から包含した内容の濃い意思表明がなされれば、最初の発信がより効果的になります。
ここに至るには5つのステップを踏むことになりますが、経験と学習によって洗練させることができ、有意義なコミュニケーションへのステップアップが可能になるのです。
発信と受け止めが最初であり最後のステップであるとするのはこのためです。